あなたは、ボケの盆栽に興味を持っていますか?
ボケは盆栽としても楽しめる樹種でありながら、上手に育てれば花や実もつけてくれます。
ボケは、育て方もさほど難しくない樹種として人気です。
盆栽初心者で育て方に自信がない、植物の世話は初めてという方にもおすすめです。
今回はボケ盆栽の日常の世話や、年間のお手入れスケジュールをご紹介しますので、どうぞ参考になさってください。
ボケとは?どんな特徴があるの?
ボケは、バラ科の植物ですので、花や実をつけます。
北海道以外の比較的暖かいところに自生しているボケもあるほど、さほど温度に神経質になることはありません。
ボケは日光を好み、用土(土壌)に気を遣わなくてよい、そもそもあまり大きくならないという点で、盆栽初心者に愛されています。
ボケは園芸品種としていくつもの種類(名前)のものがあります。
白い花、赤い花、ピンクの花…。
花の形状も、華やかな八重咲きや、シンプルで愛らしい一重咲きまであり、花を中心に好みの樹種を選ぶ楽しみ方もよいでしょう。
ですが、水切れすると葉が枯れる・つぼみが落ちてしまうという面がありますので、水やりには注意が必要です。
育てやすいボケの盆栽は、次のようなサイズ/タイプです。
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ボケの盆栽の日常的な手入れ
ボケ盆栽の育て方の基本である日常的な手入れは、季節により違います。
では、季節ごとの手入れをご説明します。
ボケの盆栽の春の管理
ボケの盆栽の水やりは、1日1回が目安です。
盆栽、特にミニ盆栽は用土が少ないので、1日1回の水やりは欠かさないようにします。
日当たりのよい場所を選んで、しっかりと日光に触れさせてください。
もし、3~5月の開花期に花が咲いたら、日当たりのよい室内に取り込んでください。
ボケの盆栽の夏の管理
水が大好きなボケの盆栽は、夏には用土が乾かないよう注意しましょう。
水やりの目安は1日2回です。
日当たりのよい場所が好きなボケですが、直射日光は用土中の水分が蒸発しやすいので、反日陰(室内の日当たりのよい窓辺)に移動させます。
そして、用土が乾く前に水をやり、乾燥させないように注意しましょう。
ボケの盆栽の秋の管理
ボケの盆栽の秋の管理は、春と同様、1日1回の水やりが目安です。
秋はじりじりとした日光も和らぎますので、改めて日当たりのよい場所に出してあげましょう。
とはいえ、夏の名残りの西日の強さが気になる場所なら、西日を避ける工夫をして水の蒸発や根の傷みを予防してください。
ボケの盆栽の冬の管理
成長が止まり、多く水を必要としない冬場のボケには、2~3日に1度を目安に水やりをしてください。
もし、枝につぼみが確認できたら、用土を少し乾かし気味に保ちましょう。
水を多く与えすぎると、つぼみがぽろっと落ちてしまうことがあります。
ボケの盆栽は、冬の間ムロに入れるとよいとされています。
ムロとは、用土を凍結させないための工夫で、発泡スチロールの箱や衣装ケースでも代用できます。
ですが、適度に寒さを感じることで花付きが良くなりますので、数度霜に当ててからムロ入れしましょう。
ボケの盆栽の年間の育て方
では、ここからはボケの年間を通しての育て方(手入れの仕方)についてご紹介します。
ボケの特徴を知り、季節に合わせた手入れをすれば、一年中元気な状態でいてくれます。
ここでもまた、季節ごとに育て方をご紹介します。
春に行うボケの盆栽の育て方
3~5月の新春~春には、次のような手入れをします。
- 剪定
- 施肥
ボケは基本的に剪定によって樹形を整えるものです。
花芽がついている枝はそのままに、徒長枝を切り込みましょう。
ヒコバエといって、根元から新しく伸びた枝もあるかもしれません。
このヒコバエが不要な場合も、剪定します。
剪定には、次の商品が便利です。
春はボケの成長時期ですので、肥料も与えてください。
油かすを使うことも多いですが、ベランダで育てている場合、ニオイの問題があるかもしれません。
そのようなときは、次のような盆栽専用の肥料が便利です。
夏に行うボケの盆栽の育て方
6~8月の夏には、防虫/除虫をします。
夏は、アブラムシやカイガラムシがつきやすい時期ですので、水やりの時に注意深く観察しましょう。
幹、枝はもちろんのこと、特に葉の裏もしっかりチェックしてください。
アブラムシは手で取ることもできますが、さすがに虫嫌いの方にとっては苦痛でしょう。
また、カイガラムシは成長すると体表が固くなり、取り除きにくくなりますので、使い終わりの歯ブラシでこそげ落とすなど早めの対処が必要です。
とはいえ、手での作業には限界があります。
次のような殺虫剤を適宜使用することも、防虫/除虫の一つの方法です。
秋に行うボケの盆栽の育て方
9~11月の秋には、次のような手入れをします。
- 施肥
- 剪定
- 摘果
- 植え替え
施肥や剪定については、上でご紹介したとおりです。
ボケは、大きな木であれば実を楽しむこともできますが、ミニ盆栽なら実を取り除く「摘果」という作業が必要です。
小さな樹木に負担をかけないようにするのが理由です。
また、必要に応じて植え替えをしましょう。
根に負担をかけにくい秋に植え替えをすることで、根頭癌腫病という病気を引き起こす可能性を低くするのです。
根頭癌腫病は、根の病気です。
用土ぎりぎりの部分の幹に、かさぶた状のこぶができる病気で、原因は細菌です。
根を傷めないよう、丁寧に植え替え作業をしましょう。
そして、細菌をできるだけ残さないよう古い土をよく落とすのがコツです。
他の盆栽と同じような植え替え方法で問題はありませんが、できるだけ根を傷めないように専用の道具を使い、細心の注意を払ってください。
根を丁寧にほぐすためには、「根かき」という道具が役に立ってくれます。
細かな作業が得意な、次のような商品がおすすめです。
ボケと同じバラ科の植物であるサクラの植え替えの動画がありましたので、参考にしてください。
冬に行うボケの盆栽の育て方
12~2月の冬には、針金掛けによる手入れをします。
ボケが休眠期に入っている冬場に針金掛けをします。
基本的にボケは剪定で樹形を整えるものですが、どうしてもというときは冬の間に針金掛けをしましょう。
「具体的にどのように針金掛けをすればよいのかわからない…」
そんな方には、ボケの仲間である長寿梅の針金掛けの動画が参考になります。
まとめ
ボケの盆栽は、花が楽しめること、育てやすいことで人気です。
梅のように春の早いうちに花をつけ、特に「和」を感じさせるというところも、好まれる理由でしょう。
室内で花を楽しめる盆栽樹種はいくつかありますが、育てやすさの点でいえば、ボケはとてもおすすめです。
花を咲かせる盆栽を育ててみたい、という方は、ぜひボケに挑戦してみてください。