盆栽の手入れ基本4つのポイント

あなたは、「盆栽の手入れってどうするんだろう?」と頭を抱えてはいませんか?
盆栽をはじめたいけれど手入れ方法がわからなくて手を出せない、盆栽を購入したけれど基本的な手入れ方法がわからない…そんな方もいらっしゃるでしょう。

今回は、盆栽の手入れについて解説します。
大きく4つの側面を理解すれば、盆栽の手入れの基本を把握できますので、是非最後までお読みください。

目次

盆栽の手入れは4つの側面から考える

盆栽の日常的/年間の手入れは、次の4つの面が重要です。

  1. 置き場所
  2. 水やり
  3. 肥料
  4. 植え替え

では、それぞれについてご説明します。

1.置き場所

盆栽の置き場所は、とても大事です。
特別な樹種/品種でない限り、植物には日光が必要

盆栽、特にかわいらしいミニ盆栽は、つい室内に置いておきたくなるものですが、それでは日光が届きません。
室内で盆栽を育てることは基本的に難しいので、ベランダや庭に盆栽を置ける場所を確保してください

ですが、とにかく日当たりが良ければよいか、というとそうではありません。
次の点から、盆栽の置き場所を見直してください。

西日が強い場所ではないか?

あなたが盆栽を管理しようとしているのが強烈な西日が当たる場所なら、遮光ネットやオーニングが必要です
特に夏場は、少ない用土で育てる盆栽にとって厳しい環境です。

土中の水分はすぐに蒸発してしまいますし、モミジやカエデなど繊細な葉を持つ樹種はすぐに葉がチリチリと焼けてしまい、大きなダメージを被ってしまいます。

石やコンクリートの上に置こうとしていないか?

庭に石がある、ベランダがあるからそこに置きたいと考えているあなたは、ちょっと待ってください。
日光に当たった石やコンクリートは、とても高い熱を発します。

盆栽鉢がその熱を拾い、用土の水分を蒸発させたり、盆栽の根を傷めたりしますので注意が必要です
木製やプラスチック製の花台を準備して、その上に鉢を並べましょう。

風通しはいいか?

盆栽は、他の植物と同じように風通しの良い場所を好みます。
日当たりと同時に、風通しにも注意しましょう。

風通しの良い場所でないと、害虫が寄り付いたり、カビ(すす病など)が発生したりすることがあります

風通しの良い場所に盆栽を置いていても、害虫やカビを防げないこともあります。
そのようなときは、次のような植物用殺菌殺虫剤を使って駆除しましょう。

【殺菌殺虫剤】モスピラン・トップジンMスプレー

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2.水やり

盆栽の日々の手入れは、水やりがとても大切です。
盆栽は、本来は大地に根を張る樹木を、小さな鉢や少ない用土で育てるからです

気付かないうちに水切れさせてしまうと、枝の中がスカスカになったりすることも珍しくありません。
盆栽に使用されている樹種や季節によって、水やりの頻度は違いますが、水やりそのものは次の点に注意します。

  • きめの細かいシャワー状の水が出るじょうろを使う(用土を飛ばしたり流したりしないようにやさしく)
  • 葉水が必要な樹種なら、水やりと同時に(虫害予防にも有効/広葉樹の場合葉裏にスプレーでも可)
  • 鉢底から水が流れ出るまでしっかりと(土中のガスの排出に効果的)

では、季節ごとの水やりについてみていきましょう。
※樹種によって異なりますので、概ねの目安として理解してください。

春の水やり

春の水やりは、1日に1度程度です
成長の時期に入りますので、土の様子を見て、乾き具合をしっかり観察してください。

夏の水やり

夏の水やりは、1日に2度程度です
特に真夏は用土が乾きやすいので、水切れさせないために「うっかり忘れた」ということがないように注意してください。

秋の水やり

秋の水やりは、春と同じく1日に1度程度です
夏ほどに神経質になる必要はありませんが、「夏も過ぎたから」と水やりを忘れてしまわないようにご注意を。

冬の水やり

冬の水やりは、2~3日に1度程度です
凍結を避けるため、昼間に水やりをしてください。

成長はしない時期ですので、大量の水は必要ありません。
また、冷たい場所が苦手な樹種の場合、用土が凍結しないようムロ入れ(発泡スチロールやダンボールなどで盆栽全体を覆う)が必要かもしれません。

3.肥料

盆栽の手入れには、肥料も欠かせません。
盆栽は、限られた用土の中で成長するものですので、定期的に栄養のモトである肥料を与えることが大事です

肥料は、春の成長期から秋終盤(目安として4~11月)まで必要です。
ただし、梅雨時期や真夏は基本的に肥料を与えません。

4.植え替え

盆栽の手入れの中で、特に気を遣うのが植え替えでしょう。
小さな鉢の中で育てる盆栽ですので、見えないところにも気を配ってあげてください。

  • 根が鉢底から出てきた
  • 根元に貼っているコケが裂けてきた
  • 用土が全体的に鉢から盛り上がってきた気がする
  • 水やりをしても、以前のようにスムーズに水が浸透しなくなった

このようなときは、植え替えを検討しなければなりません。

小さなまま育てたいのか、少しずつ大きくするのかで対処方法は異なりますが、いずれにしても一度根の整理や土の入れ替えをしなければなりません
そのときは、次のような商品が便利です。

植え替え道具セット

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小さいまま育てたいときの植え替え

ミニ盆栽などを、あまり大きくせず育てたいときの植え替えは、根を切り詰めることが必要です。
特に、鉢から抜いてみて、根をほぐしたときに太い根が伸びていた場合、この根も適度なところでカットしなければなりません

太い根は、徒長枝(とちょうし/勢いの良い枝を指すが、シルエットを乱したり、無駄に栄養を求めたりすることがある)の原因となることがあります。
※そもそも太い根で成長する樹種(柿など)は、この限りではありません。

太い根をカットするためには、次のような専用の根切りばさみが必要です。

根切(小) 180mm

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大きく育てたいときの植え替え

盆栽を大きく育てたいときは、一回り大きな鉢を準備し、植え替えします。
根の整理は上記と同じ手順を踏みますが、これからどのようなシルエットにしたいのか、鉢とのバランスはどうかといった点で注意深く作業を進めます

大きく育てたいときは、太い根はあまり深く切り詰めません。
植え替えそのものの手順については、次の動画が参考になります。

まとめ

盆栽の基本的な手入れは、日常的な管理「置き場所」「水やり」と、定期的な「肥料(施肥)」「植え替え」を理解しなければなりませんでした。
特に日々の管理の面で重要な置き場所や水やりは、基本的な知識を得た上で、樹種の特徴も理解し、対処しなければなりません。

このサイトの中で、あなたが育てたい樹種のページを探してみてください。
より深く、盆栽の手入れ方法がわかりますよ。

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