盆景とは?作り方と必要なものを紹介

盆景の写真

家の中で手軽に自然を楽しむ盆栽。

これに関連して、「盆景」という文字を目にしたこともあるのではないでしょうか。

あなたにとって、「盆栽」と「盆景」のどちらが合うのか、それぞれどのような楽しみ方があるのか、知りたくはありませんか?

今回は、盆景と盆栽の違いや、盆景の魅力についてご説明します

家にグリーンを取り入れたい方、必見です。

目次

盆景とは?

盆景とは、盆栽を活用してミニチュアの庭や地形を作り上げるものです

初めは草木の鉢植えをさし,のち石などを添えるようになった。鎌倉時代の箱庭を発展させたもので,主として浅い水盤に簀子 (すのこ) を敷き,化土 (葦の腐植土) で山形などを作り,添景用の小さな造り物を配置,彩色して,風景を再現するもの。数流派があり盆石の流派により盆景,盤景などと呼ぶものもある。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「盆景」│コトバンク

森や林、川や池をも作ることができますので、盆栽よりも楽しみ方が増すのが「盆景」です。

中国は唐の時代に生まれた盆景ですが、その後朝鮮半島を経て日本にもたらされたとされています。

そして、盆景は金閣寺や銀閣寺の庭園づくりの模型として活用されたのです。

時代は変わり、庭を持てず、庭に憧れた江戸時代の庶民の間で、盆景ととてもよく似た箱庭づくりが流行したともいわれています。

長い時代を経た今では、型に囚われない自由なイメージの盆景作品も多くみられます。

「器」を工夫するだけで、「盆景」がすぐに作れる!

盆景

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「盆景に興味はあるけれど、必要なモノが増えて大変なんじゃないの?」と思われませんでしたか?

手軽に盆景を楽しみたいなら、盆栽を植える「器」、つまり鉢をちょっと工夫するだけでも十分です

単純に小物を追加してもいいですし、水を入れられるスペースにメダカを放つのも楽しそうですね。

もちろん、しっかり用具を揃え、小さな丘を作って他の盆栽を植え込むことでますます魅力的な盆景にすることもできます。

樹木の性質と器(鉢)の関係

もっと凝ってみたいなら、盆景用のパーツやキットを購入するという方法も。

盆栽そのものの手入れ法も学ばなければなりません。

まず盆栽に使用する樹木の性質、手入れの方法を書籍などで勉強しながら、その樹木が大きくなったときにどういうバランスになるのかイメージを膨らませましょう。

盆景は、バランスが重要ですので、樹木そのものを大きくしないという選択をしなければならないかもしれません。

盆景の器を置くスペースを広く取れない場合、しっかりと「サイズ感」を確認して器や樹木、パーツを準備しましょう。

具体的に、盆景にはどんなものが必要?

では、盆景に興味を持っているあなたに、必要なものをご紹介しましょう。

もちろん、どんな「景色」を作りたいかによって必要なものは変わります。

ですが、基本的なものはさほど変わりません。

器(鉢)

まず、あなたが思い描く「風景」を十分に再現できるサイズの器(鉢)は必須です

盆景には、あなたの思い描く風景を再現するだけの「モノ」を置かなければなりません。

もちろん、盆栽やコケも含めてです。

器(鉢)そのものも楽しみたいのであれば、作り上げる盆景よりも一回り大きなものが必要でしょう。

また、作りたい風景のイメージにマッチしたものを吟味してください。

盆栽用樹木/苔

苔

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どのような風景を作りたいのかによって、選ぶべき樹木も変わってくるでしょう。

海辺の風景を作りたいのなら松が合うでしょうし、ゴツゴツとした岩山を再現したいのならあえてカサゴケを選ぶのもよいでしょう。

岩/石

自然の風景や、何かしらの光景を表現するのに欠かせないのが、岩や石です

先に少し触れたように岩山を作ってみたいのであれば溶岩石が必須です。

川などの水辺を表現してみたいのなら、気孔石もいいでしょう。

水を表したい、土が見えるのを防ぎたいなら、化粧石(飾り石)が必要かもしれません。

作り上げたい風景/景色にマッチした岩や石を用意しましょう。

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【山野草鉢】水昇石 立山 4号

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小物

あなたのイメージする風景や景色には、何が「あるべきもの」でしょうか。

箱庭風=建物/人/鯉などの魚類/太鼓橋/亀/鳥居
海辺=蟹/釣り人/灯台
山や川=鳥/渡し舟/鯉などの魚類/とんぼ/鹿や馬

このようなミニチュアアイテムは、盆景グッズを取り扱うお店で手に入れることができます。

思いのほか高価なのですが、時間換算すると一つひとつ手作りするよりはるかに安いはずですので、購入も一度検討してみてください。

盆景は、デザイン画を描くところからスタート

盆景は、デザイン画づくりからはじまります。

盆景は、いわば「3Dアート」です。

樹木の高さや枝ぶり、器(鉢)のデザイン、岩や石、小物のサイズをしっかり把握し、どの位置に置くのがよいのかを立体的に検討しなければ始まりません

いくつかのパターンのデザイン画を作っておくと、途中でつまずいたときも慌てずに済みます。

盆景は、鑑賞だけでなく、制作過程も楽しめるという「おまけつき」。

時間はかかりますが、プラモデルを組み立てたり、お人形の衣装を作り着せ変えたりするようなイメージの楽しみ方でしょうか。

既に完成したものも販売されています。

ですが、あなたが「自分だけの、自分で作ったものを所有したい」と思うのなら、デザイン画を描くところからチャレンジすると、より楽しめるでしょう。

まとめ

盆景は、自分の手で自然素材を使いながら望む風景を作るものです。

一から想像することも楽しいでしょうし、過去に訪れた思い出深い景色を再現してみるのも面白いかもしれません。

小物を使わなくても、樹木や苔だけで森や林を作ってみるのもまた一興、かもしれませんね。

どのようなものを作ろうが、その盆景はあなただけのものです。

もしも盆栽に興味がある、既に盆栽を楽しんでいる方なら、盆景もまた別の喜びをもたらしてくれるでしょう。

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